ジャンプSQ.連載企画「小越勇輝のインタビューコーナー〜Another Story〜」番外編

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vol4 前半

このインタビューの本編は「ジャンプSQ.9月号」でご覧いただけます!
小越

まずは栄治さんに質問。栄治(森山)さんは1stシーズンで初代・桃城を演じていましたが、そのときのメンバーとは今でも集まったりしますか?

森山
集まるよ〜。去年の年末もみんなで会っていろんな話をして一緒に過ごしたし、共演者としてはドリライ7thのときに久しぶりに会って…ステージでの出番は20分くらいだったけどね。でもみんなでああだこうだ言って稽古場で話し合いながら創っていくっていう作業は、以前とまったく変わらない感覚。そりゃあ意見がぶつかったり、ちょっとお互いムカつくなって思う場面もあるけど(笑)、それもすごく大事なことだからね。楽しいだけじゃなく、大変なことも面倒くさいことも全部ひっくるめて本気で向き合い、真剣に舞台を創る。逃げずに戦って、その結果一緒に舞台に上がるって、やっぱりいいでしょ。だからこそずっとつながっていられるんだと思うし。
小越
ちなみに…カラオケに行ってテニミュの曲を歌う、とかはありますか?
森山
うん、前はよくやってた。気づくと誰かが入れてて「じゃあ歌いますか」って。でも最近はアレンジが変わって知らないバージョンになってたりするからさ、「あれ? 歌えないぞ」ってビックリすることも多い(笑)。
小越
僕も青学6代目のメンバーと今でもよく会うんですけど、(一緒に)舞台をやってたときとはまた違って、お互いの関係性が変わったかなぁって思うときもあって…。
森山
わかるわかる! 俺たちもそう。当時は舞台経験が(他の)みんなよりはあったってところで、大体俺と(初代・大石役の)土屋(裕一)が最終的に意見をまとめたり、みんなに指示を出したりしてたんだけど…いつの間にか部長(初代・手塚役 滝川英二)が意見してくるようになったり(笑)、「あれ? Kimeru(初代・不二役)ってこんなに面倒くさいヤツだったっけ??(笑)」とか思ったり。
小越上島本山
(爆笑)
森山
みんな大人になっていくし、それはそれで面白いよ。青学6代目もそういうことなんじゃない?
小越
そうだと思います。なんかちょっとホッとしました(笑)。
小越

次は…振付家としての上島さんと新之助(本山)さんに。
ズバリ、振付ってどうやって考えていくんですか?

上島
俺は曲を聴くと、まず絵が浮かぶんだよね。誰かひとりが走ってくる、そこにみんなが集まってきて…とか、これは練習を始める感じかな、とか。そこからまず全体の構成を考えて、構成がハマったら「じゃあ動きはどうしようかな」という流れ。細かく一手一手考えていくよりも、まずは構成。構成が上手くできれば大体いい振り付けになるかな…自分の場合は。細かいところは実際に稽古をやりながらその場で付けていくことも多いけど。
本山
僕は…ひとりでヘッドフォンで音を聴きながら集中して考えると、いい振り付けが創れる感じはありますね。昔はなかったけど、今は自分撮りした動画を見返すことも簡単にできるようになったし。
上島
あれ、凄いじゃない。いつも書いてる振付ノート。
小越
そう、新之助さんのノート、書き込みがすごいんですよ!「忙しい中、いつ書いてるんだろう」ってずっと思ってました。
森山
へぇぇ〜〜!
本山
曲とか、それぞれの学校のイメージも考えつつ一応コツコツ書いてはいますけど…。でも全部完璧なわけではなくて、カウントを書いて「右足」とか、もっとイメージで「ぼわぼわ」とか(笑)、振りを忘れないようにするきっかけなんかをメモしたりもしてるんだけど。
上島
イメージね。それ、すごくわかる。
本山
あとやっぱり全体の構成は大事ですよね。細かい振りの部分では今でもたまに上島先生に「それ、ちょっと手数が多すぎるかな」って言われることもあります(笑)。
上島
新之助ワールド(笑)。
本山
いや〜、でも最近の振りは全体的に俺たちが出演していた頃に比べて、どんどん難しくなってるなぁって感じます。
上島
まあ、最近のキャストたちはそれが出来ちゃうからね。あとは「テニス」っていうテーマとどうフィットさせていくかということなんだけど。
本山
そうですね。
小越
自分はすごく優柔不断なところがあって、たとえば「いいな」と思うアイデアがふたつあったとすると、なかなか自分でどっちかに選べないんです。振りを付けるとき、迷ったりすることはないんですか?
本山
迷うときは迷うよね。そういうときは…感覚を信じるしかない。自分の中から出て来てるものだから、とりあえずは両方やってみて、最後は直感で自分の好きな方を選んでいく、としか言えないんだけど。
上島
当たり前だけどさ、同じ曲でも付ける人によって絶対違う振りになるし、それこそがその人の個性でしょ。だから…最終的に何を頼るかと言えば、やっぱり自分なんだよね。"クリエイティブ"って究極言うと「私はこう考える」ってことだから、自分が考えて出てきたモノを信じて創るしかない。逆に言うと「私はこう考える」をちゃんと持っていない人は、クリエイターなんてやっていけないわけだよ。あ、いいこと言っちゃった(笑)。
小越
(笑)。そうか。僕も自分を信じて選べるように…なりたいです。
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