ミュージカル『テニスの王子様』公式サイト

みんなからは「隼くん」と呼ばれていますね。ひねりが全然なくて、すみません。

そこはひねってほしかったなあ(笑)。

ないんだよ、ひねったのが(笑)。礼生は？

「礼生」か「礼生くん」だな。

普通じゃん！(笑)

僕は「広大」か「タッキー」でお願いします！

僕は普通に「新」です……ね？

確認？(笑)　「新」って名前かっこいいから、そのままでいいよね。

びっくりしたけど、副部長だから責任がある立場だし、がんばらなきゃなと思いました。オーディションでは台本を下に置いて、きちんと台詞を覚えて身体を使って演技しようと思ったのですが、一言喋るごとに目線を落として台本を確認してしまって……ものすごくたどたどしくなってしまったのですが、それが大石っぽかったらしくて(笑)。

想像つくなあ(笑)。

必死な感じ？　いや、一生懸命と言っておこうかな(笑)。実はもともと、知り合いからは「大石っぽいね」と言われることもあったんです。自分で言うのもなんですけど、真面目なところとか……。

あはは(笑)。でも、隼くんがいるとなぜか分からないけど安心できる感じはあるよね。

あるある。

僕は小学校のころから『テニスの王子様』を読んでいたので、決まったときはすごく嬉しかったです。なかでも菊丸が一番好きで、菊丸の影響でアクロバットを始めたので、オーディションの時も絶対に菊丸になりたい！と思っていました。

僕は「自分はこの役しか絶対にできない」と思っていたから、めちゃくちゃ嬉しかったですね。すごく努力して、もし落ちたとしても、良い意味での悔しさとして今後の糧にしようと思っていたくらいがんばったので、本当に嬉しくて涙がじわっとにじんできたんです。オーディション合格の知らせを受けて泣いたのは初めてでした。

おおー。

僕は最終オーディションでお腹が痛くなってしまって、万全の態勢では臨めなかったので、家に帰ってずっと一人で落ち込んでいて……。でも、学校から帰ってきたら、お母さんに「受かったよ」と言われてビックリしました。髪の毛が長かったので、それを坊主にするのは、少しは「ああ……」と思いましたけど、そのおかげで今こうやって良い仲間と一緒に稽古できているので、坊主にして良かったなと思います。

普通に似合っているよね。

学校のみんなには「なんで坊主にしたの？」と訊かれましたけどね。まだテニミュに出ることは言えなかったので「先生といろいろあって、反省してるんだ」ということにしていました(笑)。

ちょっと原因が深刻すぎじゃない？(笑)

人生で初めてオールバックにして、あの触覚の前髪にしたので、最初は慣れなかったんですけど、スタッフのみなさんが「似合ってる」と言ってくださって、純粋に嬉しかったですね。

僕も周りの方が「似てる」と言ってくださってすごく嬉しかったです。自分で見ても「これが菊丸だ」と、自信を持って言えるように早くなりたいと思いました。

初めて河村になれるのだから気持ちも作っていこうと撮影に臨んだのですが、やはりキャラクターになる前と、なった後では全然違っていましたね。思っていた以上に「僕、もうこれバーニングなんじゃない？」とテンションが上がりました(笑)。

なによりレギュラージャージが嬉しかったよね！

そうそう、渡してもらってすぐ着たもんね(笑)。

僕は坊主のうえに、メイクまでしてもらっちゃったので「なんか僕、かわいいな」と思いました(笑)。

うん、かわいい、かわいい(笑)。

意外と見た目のまま……に、ユーモアを足した感じだよね？

ちょっと、ハードル上がるからやめて(笑)。

2人はだいたい一緒にいますよね。

黄金 （ ゴールデン ） ペアとして仲良くなれそう？

（顔を見合わせて）なれそう……だよね。

揃った(笑)。

もう大丈夫だよね。息が合いすぎて怖いくらい。本当に大石が隼くんで良かったと思います。もう存在自体が面白くて、この面白さを早くみんなに届けたい(笑)。

あと、良く周りを見てくれるよね。

ただ、合宿のときは、ちょっと疲れでおかしくなっちゃったのか、ずっと新に向かって「広大、広大」と呼びかけていて……(笑)。

それは……本当に申し訳ない。

その日の夜、シャワーを浴びたあと隼くんに「ドライヤー貸してください」と言ったら、ちょうど使っているところだったみたいで「そこのアイロン使ったらいいやん」って……いやいや、アイロンで髪を乾かすのはおかしいし、そもそもそこにあったのは縄跳びだったんですよ(笑)。

いや、いい感じに縄跳びが結んであってヘアアイロンのコードっぽくなっていたから、ちょっとギャグのつもりで……。

いや、いろいろおかしいからね！(笑)。

普段から天然ですよね(笑)。

それほど合宿がハードだったと思っていただければ……。

クール！

たしかに、最初の印象は「クール」と言われがちですね。基本的におしとやかだから……。

何言ってるの？(笑)　でも、今さっき僕がレゴに……。

レゴ!?(笑)

レゴじゃないよ、れ・お！

ごめん、言い間違えちゃった(笑)。さっき礼生に言われたとおり、波長がすごく合うんです。礼生のボケに、僕がつっこむ。それで、いいタイミングでつっこめなかったらダメ出しをくらうという……(笑)。

誰も聞いていないところでも、いつも2人でコソコソ笑っているよね。

こっちがぼそっと言ったら、ぼそっと返してくれて……。

2人で全部解決しちゃうんだよね(笑)。

見ていてすごく楽しいよ(笑)。礼生も周りを良く見て、なかなか言えないようなことまで、チームのために指摘してくれるよね。「ちゃんと復習したほうがいい」とか「ついていけないのは努力が足りないから」とか。

なんか僕、イヤな奴みたいじゃない？(笑)。

いやいや、すごくありがたいなと思ってる。

最初は話すのに緊張したのですが、合宿のときからもう「礼生さん最高！」と思っています。すごく優しいし、みんなのこと見てくれるし、楽しいから普段から一緒にいることが多いです。

真面目！　良い意味で！

最初は「緊張しているのかな？」と思っていたよ。礼儀正しくて、腰もすごく低くて……見た瞬間にすぐ「タカさんだ！」と思いました。

広大さんは合宿のとき同じ部屋だったのですが、どんなに疲れていても笑わせてくれて、僕にとっての癒しでした。

本人は人見知りだと言うけど、その裏に意外と情熱的なところがあるなと思いました。合宿でボレーの振り回しをやったのですが「え、そんなに!?」と思うくらい、ボールに飛びついて転んで、また飛びついて転んで……を繰り返していて。そうやって必死に食らいつく姿を見てびっくりしました。

良く見てるね(笑)。

だって隣のコートから「よっしゃー、バーニング！」って声が聞こえてくるから、みんなどよめいていたよ(笑)。

みんなのテンションが落ちそうになったときに、気合いを入れてくれるよね。

でも正直、合宿はタカさんじゃなかったら乗り切れなかったな。自分だったら絶対に心が折れていたけれど、「いや、タカさんならいける！」と思って必死に声を出していました。

それ、分かるなあ。

一番、第一印象と違うんじゃない？

最初は大人しくて、かわいい子だなと思ったけど……。

あれは緊張していただけなんだよね。慣れてくると、新という人間が出てきて、おもしろくなった。やっぱり合宿からだよね。

本当にみんなかっこよくて、話すのに緊張していたんですよ！

でも、合宿からはもう率先して黄金 （ ゴールデン ） ペアをいじっていたよね。

僕らはそれが嬉しくもあるんだけどね(笑)。

2人はだいたい何かやっているから、ついつい見ちゃうし、声をかけやすいんです。青学はみんな制覇しましたが、一番いじるのは2人と（乾役の田中）涼星さんですね。

一番、僕たちだって。

仲良い証拠だね！

まあ、トリオの中では静かなほうなんですけどね。

ん？(笑)

静かでは、ないよね？

2人ともかわいい感じだけど、僕はどっちかと言うと攻めるほうなので(笑)。トリオとも一緒にいるし、レギュラー陣のお兄ちゃんたちとも一緒にいるという感じです。

みんな本当に和気あいあいとしているよね。角がないというか、みんなが1つになっている。（越前役の古田）一紀や（手塚役の財木）琢磨が、きちんとメリハリをつけて言うべきことを言ってくれることが、チームのまとまりにつながっている。そのなかで、僕は縁の下の力持ちになれたらいいなと思っています。

雰囲気は日を追うごとに良くなっているよね。だから公演がすごく楽しみです。とにかく楽しんでやれば、お客様にも楽しんでいただけるはずだから。座長の一紀や部長の琢磨をバックアップできる立場にいるのが、大石であり僕でもあるから、もっと全体に目を配って、個々が自分の足りないところを補っていけばすごく良い公演になるんじゃないかな。

3rdシーズンの初公演ということもあって、まだ分からないことも多い中で、みんなが同じ方向を向いているがむしゃらな感じがあると思う。おかげで、稽古が本当に楽しいです。僕は支えるというよりは、良い意味でいろんなものを壊していけたらいいなと思っています。

アドバイスを言ったりもできるし、場を和ますことができるような？

うん、それが理想だね。

かっこいいなあ！　トリオはみんな同じ場所にいて、何かあったら3人で意見を言い合うようにしています。悩んでいることがあるときは、残りの2人でアドバイスしたり。みんなのテンションが下がっているときでも声を出して盛り上げるのがトリオの役目なので、それをきちんと果たしたいですね。

チーム一丸となって良い公演を創っていきたいという思いは、みんな同じだよね。