クローズアップ
不動峰編
柳浩太郎 城田優 加藤和樹 河合龍之介
柳浩太郎
【越前リョーマ役】
城田優
【手塚国光役】
加藤和樹
【跡部景吾役】
河合龍之介
【日吉若役】
――すでに稽古が始まってると思いますが、まずは稽古場の様子から教えてください。
みんなもう疲れきってます(一同笑)
河合 シーッ!
いやーホントみんなテンションも上がって、とてもやる気を感じるっていうか、すばらしいですよね、現場の雰囲気が。そこら辺のことをまずは部長・手塚国光役の城田さんに聞いてみましょうか。
河合 お前が司会なのかよ(笑)
城田 そうですねぇ、今回は稽古期間が短い上に、新曲も2、3曲あるという、ちょっと大変な…。
そう、この短い稽古期間中に変わる所がたくさんあって、ちょっといっぱいいっぱい(笑)見ればたぶん、「あれ?こんな振りあったっけ?」ってところが分かると思う。
加藤 ストーリー的な内容が大きく変わってるわけではないけど、ダンスの振りとか、新曲だったりとか、1度見た人でも、「ちょっと変わって、カッコ良くなったんじゃない?」って分かって、楽しめるようになってる。
河合 あと、一人一人がレベルアップしてるから、同じことやっていても違って見えてくる部分もあるかも。
ホントみんなレベル上がってるよね。
   
――特にレベルが上がってると思う人は誰ですか?
そりゃ俺だよ。
城田 俺ですよね。
河合 まあ俺かなー
加藤 俺ですよ。
城田 満場一致で…(笑)
全員 俺!
   
   
――みなさん、自分のどんなところがレベルアップしているんでしょうか?(笑)
(手を上げて)ハイ!俺、動き!前回は、ちょっと不安だったけど、今回はキテる!(笑)しかも動きだけだと思ったら大間違い。歌、歌、歌!(一同笑)「あ、こいつ音程合ってんじゃねーの?」ってくらい(笑)俺の中では。
加藤 そうだね、夏と比べて動きもシャープになってるし、自分からいろいろ進んでやって、頑張ってるよね。俺も、そんな柳に負けないように。柳が頑張ってるからこそ、自分も上げていかないとね。
もう、アップアップ気持ち。
河合 あっぷあっぷじゃダメでしょ(笑)
いっぱいいっぱい。
加藤 使い方間違ってるよ!(笑)
河合 僕も、自分的にも良い意味で一度リセットして、また新しくやりたいなって思いますね。前回培ったものを、もっとわかりやすく大きく見せたい。まあ、いろいろ考えています。作戦をね。
(司会)そんな俺ら2人を見守ってくれていてる、部長さんはどうですかね。まあまず、青学(せいがく)の部長さんは。
城田 僕はですね、今年の夏に映画も撮って、そのお陰で今まで気付かなかった手塚の新しい一面も見えてきたので、それを冬公演に生かせたらいいですよね。違う畑での作物を自分の中に取り込んで、舞台でそれを出していけたらなと。
青学(せいがく)のメンバーはみんなは映画やってたから、俺、なんかひとりぼっちで、稽古始まった時は、入りづらいっていうのもあって…
城田 ウソつけよ!(笑)お前楽しい楽しいって言ってただろ!
いや、稽古の当初は。こいつらまとまってていいなぁって気持ちもあったけど、でも越前って、やっぱ彼の世界がなきゃいけないから、逆にそれが良かったのかなって。越前って一人でいる事が多いから、そういうところからリョーマ独自の世界観、オーラを出せればいいなって…思ったけど、やっぱ俺、なんか人がいなきゃ…(一同笑)
河合 淋しがり屋だ(笑)
前回は、「主役を一人でやるんだ」って、気持ちの上でもいっぱいいっぱいだったし、新しい青学(せいがく)メンバーにも入って行きづらくて。でも今回はちょっとだけ余裕が見えた部分もあったから、ちょっと青学(せいがく)…いいなって(笑)あ、部長、よろしくお願いします。
城田 おうおう、どうも(一同笑)
簡単に言うと、いや難しく言うと、
加藤 難しく言わなくていいよ(笑)
青学(せいがく)メンバーを初めて自分から好きになれた。今回は気持ちの上でも正真正銘青学(せいがく)メンバー。だから、もう氷帝なんか叩きのめしてやろうかなって。
河合 お、このヤロ(笑)
   
――加藤くん、河合くんの二人は、夏の公演が初めてのテニミュだったわけですが、役作りで苦労した所はどこですか?
加藤 そうですね。自分的なことで言えば、今回の手塚・跡部戦の新曲。お互いで歌い合うんですけど…
城田 そう!たぶん、テニミュ史上最もミュージカルらしいミュージカルソングになってると思います。
加藤 掛け合いで歌って、重なって…っていう。
城田 もしカラオケに入っても、ちょっと歌えないと思いますね。
ああ、歌えないね!(笑)
加藤 難しいけど、カッコ良い。
城田 成功したらカッコいいけど、失敗したら…。スイマセン!
そこはやっぱり部長ですから、うまく歌ってもらいたいです。
城田加藤 がんばります(笑)
加藤 あと「榊の部屋」っていう、ミュージカルの合間にちょっと楽しんで頂けるような映像シーンがありまして、その撮影をやってきたんですけど、これも今回また面白くなっているので、楽しみにしていただけたらなと。今回は外で撮影したんですけど、メイクもカツラもしてたから恥ずかしかった(笑)知らない中学生に、「あ、跡部だ」って言われました(一同笑)
   
――日替わりゲストの方々とはどうですか?
加藤 もう溶け込んでますよ。やる気もすごいから、下手したら食われちゃう(笑)
ゲストがいるから俺たちもがんばれる。ゲストに助けられているっていうのもありますよ。ですよね?
河合 そうだね。気を緩めていられない。ホント、色が変わりますよね、ゲストが変わるだけで。
城田 不動峰、濃いな〜って(笑)
河合 大好きですよ、不動峰(笑)
城田 逆に、僕らがしっかり芯を作っていれば、ゲストが何をしようが大丈夫。だからそのためにも、僕らがまず土台をきっちり作っておかないといけないよね。
城田 山吹は、まだ伊織くんが(他で本番中で)稽古に来てないんですよ。だから今は地味'Sもピロシ一人なので、ホントに地味な感じだね(笑)
河合 まだ、陰を潜めている…けど、どこまで陰を潜めるのかっていう(笑)
城田 ルドルフはやっぱりベテランというか、安定してますよ。赤澤役の青木くんが佑季を引っ張って、ホントにルドルフの二人は、いろいろ考えながらやってますね。逆に不動峰は「とりあえず、やっとけ!」みたいな(笑)
加藤 当たって砕けろ、みたいな(笑)
一発芸人、みたいな(笑)
加藤 「やりすぎ」とか言われちゃったり…(笑)
よく怒られてるよね(笑)不動峰は、もうこっちが客になっちゃうというか。
加藤 見てて楽しくなっちゃうよね(笑)
城田 アドリブ満載なんで。
加藤 危ない危ない(笑)ここ四人とも、笑っちゃいけないキャラだからね。
   
――稽古が始まって、感覚はすぐ戻りましたか?
河合 うーん、実際ホントのこと言うと、氷帝はバラバラになってた分、まとまるのがちょっと遅くて。正直、最近やっとまとまってきた感じですね。
加藤 そうだね。別々に仕事してきて、個々のレベルは上がってるんだろうけど、集まった時、多少ギクシャクしてた部分があったね。
河合 うん。
加藤 これから巻き返しますよ。
河合 氷帝って、いい意味の個性でバラバラになってるのは良いんですよ。でもそれが一つになった時に、またさらに氷帝の良さが出るんだと思うし、そういう部分で青学(せいがく)を脅かしたいですよね。
青学(せいがく)の方は、レギュラー陣が楽しくいる中に、リョーマがぽつんといて、オーラを出してるっていう感じだから。だからそれを考えて、意識して稽古やってるけど、やっぱ寂しいですね(笑)でもコミュニケーション取っていくっていうより、オーラだけでいかに俺を表現できるかっていう…そんな独自のオーラが、俺らには必要だよね。
河合 そうだね。
俺らがストーリーの中では最後の試合だから、俺らが舞台を締めるぜ、っていう気持ちでがんばってます。ね。
河合 うん。
…って、なんか俺、普通にしゃべっちゃった(笑)
河合 ホント(笑)
ゴメンゴメン。
   
――稽古場からキャラクターを作っているんですね。
みんなそれぞれ考え方は違うんですけど、俺は稽古に入った瞬間から気持ちを変えるんで、休憩中でも一人でいる時が多い。ストレスが溜まる時もあるけど、そこは初演から一緒の一年生トリオが気を使ってくれて。そういう意味で一年生トリオにはお世話になってますね。俺を叱ってくれたりもするし。俺、他に叱ってくれる人がいないんで…
城田 (俺は?とジェスチャー)
あ!ゴメンゴメン、いたいた!(一同笑)もちろん部長はすばらしいですよ。部長も越前リョーマと似てっから、目でわかる。部長が立ってるだけで「すみません」って気持ちになる(笑)俺がその辺で騒いでて、シロタンがこっちを見て、その視線を感じた瞬間「あ、ヤバイヤバイ…怒られる…」って。
河合 なんかそれも手塚とリョーマみたいだね(笑)
城田 そうだね。俺も役柄的には一人でいることが多いし、夏は柳とまったく同じ考えでやってたから、一人で行動することが多かったな。でもその手塚は頭の中にあって、もう出来るわけだから、今回はレベルアップを目標として、ダンスや振りに関しては、今、逆にみんなの意見を聞きつつ、コミュニケーションを取りながらやってますね。夏はホント、全然、笑いもしなかった。
加藤 うん、なんか嫌われてるのかなって…
河合 思ってた(笑)
城田 今回は氷帝のメンバーともすごいしゃべってるけど、夏は、氷帝から見たら俺は、確実に嫌な奴だったと思いますよ。Takuyaとか「怖い」って言ってたよね(笑)
加藤 俺はそれで逆に刺激を受けて、もっともっとキャラを作り込もうって思いましたけど。
城田 今回の目標はレベルアップ。キャラはそれぞれ出来たはずだから、今回はみんなでそれを上げていこうって。
前回はホントに、城田優くんはいっぱいいっぱいでした。
河合 そうなんだ。あんまり感じなかったな(笑)
そう見せたくなかったんだよ。それを見せないのがプロだから。
城田 …でも俺、今回の方がもっといっぱいいっぱいかもしんない(一同笑)
加藤 いきなり新しいパートだもんね。キーも高いし。
城田 ちょっと稽古を抜けてたから、俺一人、まだ歌詞も覚えられてない…。
   
――それぞれ再演へ向けての意気込みを。
河合 「立ち方」ですね。シンプルだけど、一番難しかった。動いてる役は分かりやすいけど、自分は動いてない分、"動いた時の意味"がなければいけないし…でも逆に、そこに意識が行き過ぎてた部分もあるかも知れないですね。あまりにもピシッとしすぎてたかなと。俺は跡部と違って、もっと"青さ"があるキャラクターだと思うんで…そう、日吉って、小ちゃい跡部なんですよ。きっと。
加藤 うん、次期部長候補だしね。その要素はあると思う。
河合 でも、落ち着き払ってるけど、実は内心ソワソワしてる。そういう瞬間を芝居で出していきたいですね。他のメンバーの試合に刺激を受けて、気を緩めた瞬間、思わず出てしまう感情とか。だから自分というよりは、周りとの関係性を大事にしたいですね。前回は自分の世界に入りすぎちゃったんで。
加藤 彼は役に対して一途で、ホントに完璧に作り上げてはいたんですけど、それだけに周りとの間に一枚壁ができてしまった感じが、ちょっとあって。でもそれに刺激されるところもあったし、やらないよりはやった方がいい。次に繋がるし。
だから(役づくりにおいて)ここの三人(城田・柳・河合)は似てる。跡部は、あれだけど。
加藤 オイ!(一同笑)
なんかちょっと似てる雰囲気があるからね、俺達3人の役って。一人だけど、なんか出してる。しゃべるより、オーラで、存在でトークしてる、みたいな。…あれ、なんか難しいこと言ってるな(笑)
加藤 跡部もオーラを出していなきゃいけないし、完璧じゃなきゃいけないっていうのがあったから、やっぱり苦労しましたね。DVDを見ても、「まだまだだな」ってところが結構あって…もっと「俺様」しててもよかったかなって思いますね。
   
――それぞれ再演へ向けての意気込みを。
まず、再演から生まれる慣れみたいなものを持たないようにしたい。新しい「氷帝戦」というか。夏はいっぱいいっぱいだったけど、俺の中では今回初めて気持ちが変わって、冬こそちゃんとしたリョーマを見せられるっていう自信が出てきた。正直言って、確かに夏は、俺は氷帝の方が好きだったけど…
城田 ブフ!(苦笑)
でも冬は、青学(せいがく)を好きになったからこそ、青学(せいがく)メンバーとしての越前リョーマが戦うぞって。あとやっぱ、俺だけじゃなくレベルアップしたメンバーみんなを見てほしいかな。舞台としても、見所いっぱいあると思うんで、ぜひ楽しみにしててください。
城田 夏公演があったから冬公演があるわけで、僕は今回、今までやってきた手塚国光のキャラを、全く変えてしまおうとか、そういうことは思ってなくて。夏の基本は崩さずに、違う要素の経験も生かして、進化したものに出来ればいいなと思いますね。"変える"のではなくて、今まで見せてなかった手塚の"新しい"部分を見せる、という感じで。舞台全体としても、夏みんなでがんばった気持ちを忘れず、さらにもっとがんばろうと。限界を超えていきたいなと。そしてまた、千秋楽で泣こうかなと。
彼は泣きますよ。
城田 この間はボロ泣きでしたね。いろいろ大変だった分、終わって仲間の顔を見た時は、「オ〜イ、頑張ったなァ〜」って(笑)今回はもう全員がそれくらい、「もう駄目!」って言うくらい頑張って、千秋楽、まあ…泣かないにせよ(笑)達成感で、みんなで感動できればいいなと。俺たちが俺たちにしか出来ない100%の力を出して、お客さんに批判されるなら、それはそれで仕方ない。でもあやふやな気持ちでやってもしょうがないし、とにかく自分たちが納得できるものを作らなければ意味はないと思うので、やるからには120%、150%!力を出してやっていこうじゃないかと!
俺も、今回は作品で感動して泣きたい。みんなで作り上げた作品で、感動して泣きたいですね。だからこそ頑張るし、みんなにも頑張って欲しい。
加藤 この冬公演、あの跡部を演じて、それをさらに完璧なものにしなければいけないというプレッシャーはあります。ただ、これはアニメのセリフなんですけど「俺様の美技は日々輝きを増す」という言葉があって、今回はその言葉通りに、輝きを増した跡部を見せられるよう、稽古を通してがんばっていきたいですね。
河合 僕は、そうですね、新鮮な気持ちでやりたいですね。前回は自分自分だったので、今回は余裕が出来た分、みんなの力を借りつつ、バランスよくやっていけたら良いですね。後はこの方たちが言った通り。僕らはやるべきことをやるだけです。
   
――それでは最後に、HPをご覧方に一言!
城田 さぁ、油断せずに行こう!
加藤 勝つのは氷帝!
河合 安心して観てください。
俺たちが作品で感動して流す涙、その涙が、この作品の良さを伝えるはずです…。
全員 おぉ!
 © 許斐剛/集英社・NAS・テニスの王子様プロジェクト © 許斐剛/集英社・マーベラス音楽出版・ネルケプランニング
テニプリドットコム少年ジャンプインターチャンネル