――約半年ぶりの河村役ですが、現在の心境は?
"卒業公演"と聞いた時は、こう…震え上がってくるようなものがありましたね。『テニスの王子様』は、初めて自分の中で何か大きなものが動いた、思い入れのある作品。僕はこの間の"ライブ"が最後だと思っていましたから、それがやっぱり卒業公演という形でやらせてもらえるという事で…。しかもね、柳とまた一緒にやれるじゃないですか、念願の不動峰戦を。それはもうね〜、役者以前に、人間・阿部よしつぐが、ものすごく「やりたい!」ですね。
僕は今回の公演はすごく嬉しいですね。"卒業だから悲しい"っていう人ももちろんいると思いますけど、でも"親友"って、卒業しても会わなくなるわけじゃないでしょ?みんなすぐ傍にいる存在なんで、寂しくはないですね。まあ、寂しくないようにしようとしてるのかもしれないですけど(笑)
またホラ、同窓会とかね!お客さんも含めて。って、気が早いですね(笑)
――ミュージカル『テニスの王子様』の公演の中で、いちばん好きなシーンは?
"不動峰"のダブルスのシーンですね。
あの時、Kimeruと初めてダブルスを組んだんですけど、実はちょっと僕らの間で意見を言い合っていた時期があって。お互い求めるものがすごく高かったんですね。
――テニプリメンバーの中でも、衝突なんてあったんですね。
そりゃ、ありましたよ!(笑)あちこちで衝突はあったと思いますよ。もちろん舞台を良くしていくためのものですけど。むしろ、衝突があったからこそ、お互いがよりかけがえのない存在になったんだと思いますよ。
Kimeruとは一度、ちょっとそういう雰囲気になったことがあって。その頃にちょうど、僕とKimeruのシーンの抜き稽古があったんですけど、僕がKimeruに時間を間違えて伝えてしまった事があったんですよ。17時からなのに、13時って伝えてしまった(笑)
稽古場に来たら、誰もいなくて二人で途方にくれちゃって。それで時間をつぶすために、しょうがなくまんが喫茶に入ったんですよ。
それでまあ、そこに3時間も一緒にいて色々話すうちに、だんだん打ち解けていって…。その時、何か通じ合うものがあったんでしょうね。それを境に、お互い尊敬し合えるようになっていったというか。
それからはもう、二人で早く来て練習したり、遅くまで残って練習したりして、「俺らのダブルス、この作品のいちばんの見せ場にしようぜ!」って、意気投合しちゃって、すごい盛り上がって。ホントにね、寸分の狂いもないくらいのダンスに仕上がってたんですよ。
――幻のダンス、ですね。
そうですねえ。でもその後、柳の事故で急遽ながやんとダブルスをやる事になって…僕はあの公演ではながやんと初対面だったし、それまであまり共演するシーンもなかったですから、実はあんまり話した事もなくて。それじゃあよろしくお願いしますという時に、僕は年下のくせに「僕はけっこう厳しいですよ?」なんて言ってて(笑)で、ながやんも、「うん、わかった!」って。それからまた、二人で作っていって…。
ながやんとやれたって事も、僕にとってはすごくプラスなことだったし、幸せな事でしたね。
だからね、今回また、Kimeruとこのシーンが出来るわけじゃないですか。なんかねえ…僕にとっては、このダブルスシーンって…ちょっと何か、特別な何かがありますよね。
だから、印象に残ってるシーンを上げるとすればこのダブルスなんですけど、Kimeruとやったシーン、ながやんとやったシーンの両方ですね。 |
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――では、テニミュに関する出来事で印象深い出来事は??
いちばんはやっぱり、柳の事ですね。あれはやっぱり衝撃的でした。
ちょうど直也とお茶してる時にマネージャーさんから電話が掛かってきて、知ったんですが…。
でもね、その時もう既に直也と、もう絶対これは俺たちで守ろう!って。この作品絶対中止にさせないぞって。もちろん内心はすごく複雑でしたけど、これはもう"試練"というか、俺らは絶対に諦めない、やらなきゃ駄目だ!って…そんな感じでしたね。
で、その後のみんなの勢いというか、頑張りはハンパなかったですからね。
千秋楽のラストシーン、みんなでバラードを歌うんですけど、もうね、耐えられなくなっちゃって。最後まで泣かないぞ、ってこらえてたものがあったんですけど、一旦ソデにハケた瞬間に、もうぶわ〜っときちゃって(笑)あのシーンはやはり一番印象に残ってますね。
――阿部くんにとっての"テニミュ"とは?
光とか、希望とか、そういうイメージ…ひとことで言うと、"青春"!(笑)
ホントにね、"青春学園"とはよく名づけたなと(笑)もちろんプロだからプロ意識持ってやらなきゃいけないのは当たり前なんですけど、それだけじゃない、お客さんも僕らも、青春してなきゃダメなんです、テニミュは!(笑)
――テニプリメンバーへひとこと!
ホントにね、「ありがとう!!」…っていう感じですね。もうねー、あんたらに会えて良かったよ!!って。(笑)
――それでは最後に、HPをご覧になっている方にひとこと!
まず、お客様にありがとう、と。僕たちを応援してくれて、一緒に成長してこれた事は、すごく嬉しいです。ホントにありがとうございました。
みなさんの心の中に、忘れたくても忘れられないようなインパクトを残すような、そんな夢を作りあげたいと思います。
チームワークを大事に、さらにパワーアップしていこうと思いますので、よろしくお願いします。 |