--4代目青学(せいがく)メンバーとして、まずはそれぞれの役についての思いを聞かせてください。 |
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高橋 |
僕は主に原作のコミックを読み返しながらイメージを膨らませてるんですけど、乾は落ち着いてしゃべるっていうイメージが強くて。もちろんミュージカルですからセリフを言うカウントやテンポもちゃんと守りつつ…でもやっぱり僕はゆっくり穏やかに、説得力を持ってセリフを言いたいなって考えてます。自分の中のデータをしっかり伝える、“いつも冷静な乾”が目標です。 |
平田 |
海堂はあまりしゃべらない人だから、その限られたセリフの中でなにが伝えられるのか、セリフ以外の部分でどう存在感を出していくのかが大きな課題ですね。 |
高橋 |
初めて裕一郎(平田くん)のキャラクターカットの撮影を見たとき、「かなり似てるなぁ」って思ったよ。 |
平田 |
あざーっす!(照笑) 海堂って…なんとなくなんですけど、ひとりでいるときの自分と近いものがあるかもしれない。そこからうまく舞台での表現にもつなげて行きたいです。 |
--乾と海堂。原作での2人はただのチームメイトというのとはちょっと違う、非常に強い絆と友情で結ばれている“同志”という印象があります。 |
平田 |
そうですね。乾は海堂のことを知り尽くした上で挑発…じゃないですけど、海堂の持つ力をうまく引き出すことをいろいろ言ってくれるんですよね。答えじゃなくヒントだけを言って、あくまでも自分から何かを出せよって。そういうところは、私生活の僕らの関係と近いかもしれない。 |
高橋 |
確かに。 |
平田 |
ただ、僕らの場合はどっこいどっこいの状態、これが初舞台同士のいいライバルですよね。例えばお互いにフォームを見せ合っていいところ・悪いところを言い合ったり。 |
高橋 |
僕ら2人と、あとマッキー(牧田くんの愛称)はよく一緒にいて、3人の雰囲気がけっこういいカンジ。いちからいろんなことを学んでて、お互いその進み具合も同じというか。周りにはうるさい3人組って言われることもあるみたいだけど(笑)。 |
平田 |
気づいたら自然に3人でいることが多くなってた。キャストの中での年齢で言うと、お兄さん組と年下組のちょうど間にいるのが僕たちなんです。そこのポジションを上手く活用して、上とも下とも交流しながらみんなの環をつないで、うまく全体を盛り上げていけたらなっていう気持ちもありますね。 |
高橋 |
特に裕一郎はそういう思いが強いよね。いろんな現場で雰囲気を良くしてくれてる。
やっぱりこじんまりしててもしょうがないじゃないですか。何をするにもやるなら楽しく真剣に。
みんながそういう気持ちになっていけるような雰囲気作りを率先してやってくれてると思います。 |
平田 |
なんか照れるなぁ(笑)。僕ってまだ訛りが抜けてなくて、それが逆に親しみやすいっていうのはあるみたい。
何か話し合っているときでも、自分で意識せずにポロッと方言が出ちゃったりするとそれでみんなが笑って空気が和む、
なんてこともよくありますね。 |
--なるほど。…さて、稽古場ではすでに本稽古に入っていますが、これまでのお稽古の中で印象に残っていることはありますか? |
平田 |
やっぱりダンスかな。最初はめちゃくちゃ身体が固かったけど、レッスンするうちに少しずつ柔らかくなっていくのがわかると
うれしかったですね。基礎の基礎、柔軟から始めて音楽に合わせて踊れるようになって行くっていう過程が一番楽しい。 |
高橋 |
僕もダンスとテニスはこのテニミュのレッスンで初めてやったんですけど、ホントに出来なくて…最初の頃はひとりで泣いたことも
ありました。でも、できない僕でもオーディションで選んでもらえたんだし、実際に出たくても出られない人もたくさんいるわけだから、ちゃんとやらなきゃ申し訳ないっていう気持ちで乗り越えて。夜中に素振りしたり自分のできる努力を続けて、先生に「少し良くなって来たね」って言われたときは嬉しかった。稽古を通して精神面で強くなってるなっていう実感はありますね。
毎日コツコツやれば、必ず結果は出るんですよね。 |
平田 |
毎日稽古場に来るのが楽しいよね。「辛いな〜。もう明日行きたくないな〜」っていうのは…。 |
高橋 |
ないよね。 |
平田 |
そう、まだ1回もない。もちろん課題を前に「できるだろうか」っていう不安は常にありますけど、稽古場に来るとみんなに
会えるからそれが楽しみで仕方なくて。上京して来てまだ日が浅いのでさみしくないと言ったら嘘になるけど、こっちにきてみんなと出会って…ここ(テニミュ)はもう、第2の家族ですね。今の僕の一番の支え。アットホームだし、稽古中のみんなが持ってる空気がめちゃめちゃイイから。笑いあり頑張りあり、同級生的な雰囲気。そういうすごくいい状態の中で、自分なりに果たせる役目があったらしっかり担って行きたい。 |
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--キャスト同士のコミュニケーションを深める中で、「この人実はこういう人だったんだ!」っていう発見はありました? 例えば青学(せいがく)メンバーで。 |
平田 |
これ…言っちゃってもいいのかな? (渡辺)大(だい)ちゃんは一見クールそうだけど、実はかなりのお調子者です! |
高橋 |
ハハハッ(笑)。あとはほら、マッキーが面白いことも悪いこともとにかく最初に見つけて最初にやりたがるでしょ? |
牧田 |
(遠くから)おーい、そこで俺を出すな〜! |
平田・高橋 |
(爆笑) |
高橋 |
…じゃなくて(笑)、やっぱりマッキーを入れた僕ら3人は好奇心旺盛にいろいろ覗いてみたい年頃なんです。
最近は年下組のまお(浜尾くんの愛称)やショーゴも、興味津々で僕らの言動をけっこう気にしてるみたい。 |
平田 |
そこを「あいつら大丈夫か?」って、部長とオガ(小笠原くんの愛称)がうま〜く見守っててくれる、みたいな。
ホント、みんな兄弟みたいですよね。「逢縁機縁」。不思議だけど、みんなとはやっぱり会うべくして会ったんだなぁって思う。
これからも青学(せいがく)はもちろん、キャストみんなで言いたいことはちゃんとぶつけあって、本音で話せる仲間になりたいな。 |
高橋 |
歳の差が気になるんじゃなくて、歳の差でいい関係が出来てる。やっぱりこのチームワークは大切にしたいですね。
稽古の中ではその上で個人と個人の関係じゃなく、役と役としてのつながりもさらに深くして行きたいです。 |
--では最後に、冬のテニミュにかける意気込みをお願いします。 |
平田 |
本番でちゃんと踊れてる自分を想像したり、稽古をしながら「ああなりたい」という理想の像に向かって進んで行く毎日が楽しいです。冬のテニミュは僕にとってすべてが未知の世界なんですけど、トモくんとのダブルキャストっていうことで、すごく身近にいい先輩がいるわけですから、いろいろ教えてもらいながら僕は僕で“自分らしさのある海堂”をちゃんと見せたい。 |
高橋 |
それでお客さんに「どっちの海堂も良かった」って思ってもらえたら最高だね。 |
平田 |
ホントに! |
高橋 |
舞台はちょっとでも手を抜いたらすぐにお客さんに見破られてしまう、すごくシビアな世界だと思うんです。
それを絶対に忘れず、自分の限界の限界を切り開いていきたい。
歴代のキャストが築いて来たものを僕たちもしっかりとつなげながら、また新しい4代目青学(せいがく)のテニミュを
創っていけたらいいですね。 |
平田 |
僕らと初めて出会うお客さんと、最高の時間を共有したいし。 |
高橋 |
あと、データを噛まない! まあ正直プレッシャーもありますが(笑)、キャストが一丸となって一生懸命舞台に立つので、
みなさんにも温かく見守ってもらえたらうれしいです。 |
平田 |
よろしくお願いします! |
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